「あつい あつい」 夏は暑いよね、本当に暑い。 強い日差しの中、ペンギンが探しているのは涼しいところ。
「ひかげだ ひかげだ」 良かった、良かった。 日陰があれば、ひと安心。ところが、それは……アザラシさんの影!
こりゃ大変だと、今度はふたりで日陰を探してひと休み。 ああ、涼しい。 ところが、それも……!?
何も描いてないのに、不思議と空気感や暑い温度まで伝わってくる背景。 その中に唯一存在する日陰は本当に涼しそう。 そして、汗をかいたり、涼んだりを繰り返したりする動物たちの表情の豊かなこと。 これぞまさしく夏!
だけど、夏の本当の醍醐味は最後にやってきます。 どこからか聞こえてくるのは、「ザザザ、ピシャピシャ」。 この音は……ざっぶーん!!
読み終えれば、なんて気持ちのいい絵本なのでしょう。 なんて爽快な気分にさせてくれるのでしょう。 小さな子どもたちも、きっと夏が大好きになってしまう1冊です。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
暑い日が待ち遠しくなる、夏にぴったりのお話
暑い日照りの中、涼しいところを探してペンギンがやってきました。やっとみつけた日陰でひと休み。ところが、それはアザラシの影でした。アザラシも僕だって暑いんだよ、といって、2匹は涼しいところを探しに行きます。そして、やっとみつけた日陰でしたが……。カバ、ゾウと仲間が増え、みんなヘトヘトになって歩いていると、どこからか波の音が! 広い海にたどり着き、ざっぶーん!と飛び込みます。暑い夏にぴったりのお話です。
季節の絵本を探しているときにこちらを見つけました。
季節感がすごく伝わってくる絵本です。大人も子供も楽しめます。
さらに、ペンギンさんが休憩しているかげが、なんと動物のかげなんです。
このかげは何のかげだろう?と考えながら読み進めるのも楽しいところ。
こういう表現は絵本ならではですね。親子で楽しめました。 (りおらんらんさん 40代・ママ 女の子9歳、男の子5歳)
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