花屋のみどりバアバが作るコロッケは、大きくておいしい。バアバは「毎日お花を手でさわって、お花の栄養をいっぱいもらっているからだよ」と、こうくんに手を見せてくれた。でも、やがて右手に力が入らなくなり、バアバはしんでしまう。こわくなって涙が出てきたけれど、花屋の栄養たっぷりのバアバの手をさわったこうくん。お葬式が終わった夜、みどりバアバのお店にいくと…。バアバと向き合う男の子の気持ちを丁寧に描く。 みどりバアバが「花屋はわたしにとって、生きることなんだよ」と言ったとき、「そうだよ。みどりバアバの生きるなんだよ!」と応援したこうくん。そんなこうくんが、みどりバアバの死とどう向き合うのか…。認知症の母親を毎日介護し、「生きる」と向き合い、その死とも向き合ったねじめ正一が、みどりバアバとこうくん、父さんの心の機微をあたたかなまなざしで描いた作品。
主人公のこうくんには、みどりバアバがいます。こうくんの父さん母さんと一緒に、花屋さんをやっています。
みどりバアバは、こうくんのことを「こうくんちゃん」と呼び、とても美味しいコロッケを作ります。
そんなみどりバアバですが、ある日右手に力が入らなくなり、お店に行かれなくなりました。
こうくんから見たみどりバアバは優しくて、お花とお店が大好きな人です。
そのバアバが動けなくなり、やがてお亡くなりになります。
その過程のこうくんの様々な表情が、興味深いです。
みどりバアバの死を受け入れ、そして目標を見つけたこうくんを、応援したい気持ちになりました。 (めむたんさん 40代・ママ 男の子19歳)
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