OK宅配のキム運転手、トゥントゥン小児科のキム先生、タンタン建設のキム課長。3人のパパの長い一日が今日もはじまります。いつもと違うのは、今日はそれぞれの特別な夜が待っているということ。でも、仕事はたんまり。
キム運転手は次々に荷物を配達。15個、99個、100個…まだまだ終わりません。キム先生の病院には風邪をひいた子どもたちの泣き声でいっぱい。診察はいつまでも続きます。キム課長は今日にかぎって書類がどっさり。電話もなりっぱなし。3人のパパは、仕事の合間に花束を買います。
どんなに仕事が忙しくても、いつも通り焦らず丁寧に、でもただひたすらに一生懸命こなしていくパパ3人。なぜなら今日は特別な夜だから。仕事を終えた3人が、花束を手に、それぞれ急いで向かったのはハナ幼稚園。今日はクリスマスの音楽会、可愛いわが子が歌っているのです……!
主役は働き盛りのパパ3人。それぞれの仕事の一日の様子が描かれているのですが、彼らががんばっている目的を知れば、もうそれだけで目が離せなくなるのです。パパから見ても、ママから見ても、あるいは子どもたちから見ても。どんな立場の人が読んだとしても、共感できる3人の姿。そして、彼らがもらった愛しい愛しい贈りもの。読者はほっと胸をなでおろすのです。
作者は『3人のママと3つのおべんとう』のクク・スチンさん。今の韓国の日常の様子や、ソウルの町並みを楽しめるのも大きな魅力のひとつ。2冊揃えば、毎日を忙しく過ごしているママやパパへのエールにもなりますね。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
特別な夜へとむかって、今日という一日を駆けぬけるパパの物語。宅配会社、小児科、建設会社、に勤める3人のキムさん。今日の夜は子どもの通うハナ幼稚園で、音楽会がおこなわれます。それぞれ忙しい一日を終え、花束を手に駆けつけた会場で目にとびこんできたのは、わが子のけんめいに歌う姿!日々がんばるパパたちがもらった愛おしい贈りもの!韓国発の絵本。
同じ作者さんの作品『3人のママと3つのおべんとう』がとても良かったので、こちらのパパバージョンも読みたいと思いました。
小児科医のキム先生、宅配便のキム運転手、建設会社のキム課長。今日もそれぞれに仕事をこなしますが、3人とも花束を買って、仕事帰りにどこかへ向かいます。
みんな家族思いなところが素敵だなと思いました。
(クッチーナママさん 40代・ママ 女の子18歳、女の子15歳、男の子12歳)
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