1950年〜60年代、南米のベネズエラで本当にあったお話です。あるとき、みなしごになった赤ちゃんカイマンを、宝石商のファオロが見つけ、家に連れて帰ります。ファオロは、この子に「クロ」と名付け、大切に育てます。ふたりはいつでもどこでも一緒。ところがある日、ファオロが突然倒れ、帰らぬ人となります。クロはショックのあまり、何ヶ月も部屋にこもり、絶食します。それほど二人の愛情は深かったのです。
ベネズエラの作家コンビによる実話だそう。
『LA CAIMANA』が原題。
ワニの仲間、カイマンの赤ちゃんを引き取ったファオロのエピソードです。
町のすぐそばの川にカイマンがたくさん生息していた、というのも驚きですが、
みなしごの赤ちゃんを育てるというのにもびっくりです。
クロ(スペイン語ではネグロ)と名付けられた成長記が興味深いです。
ファオロが結婚する際のエピソードも、心が通じているからこその展開でほっこりです。
子どもたちとの交流もすごいです。
ファオロの死後も、妻にとっては、クロの存在が支えになったのでしょうね。
独特の絵が心地よかったです。 (レイラさん 50代・ママ )
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