ゆきちゃんは、ぼくのおばあちゃん。このごろ、ときどきへんなんだ。 ぼくのこともわからなくなるし、なんだか「むかし」にかえってしまうみたい。 「ゆきちゃん、いくつ?」ってきいてみたら、きょうのゆきちゃんは7さいだった。おやつのプリンのとりあいで、けんかになった。 おまつりの日、ヨーヨーをかってきてあげたら、5さいのゆきちゃんは大よろこび。ヨーヨーでうまくあそぶことはできなかったけど、「たからものにする」んだって! 日によって、話がぜんぜんつうじなかったり、すごくこまることもあるけれど…… ゆきちゃんは、ずっとぼくのともだちだよ!!
おばあちゃんと孫の男の子の交流を、時にユーモアも交えて描き出します。老い・認知症といった深刻な問題が背景にありながらも、2人の心が触れ合う瞬間瞬間を温かな眼差しで見つめた感動作です。
老いて認知症を患ったおばあちゃんに、主人公のけんたくんは、最初とまどいます。
けれど、おばあちゃんの状態をちゃんと理解して、優しく接するようになりました。
年を重ねれば老いて、人によっては認知症にもなってしまいます。
これは、どんなに頑張っても避けられないことですね。
そんな状態のおばあちゃんやおじいちゃんに周りのみんなが優しく接することができたら、彼女彼らは幸せですね。
それまで元気な姿を見てきた周りの人にとっては、受け入れるのは少し難しいかもしれません。
そして、じゃけんに扱ってしまうこともあるかもしれません。
けれど、けんちゃんのような優しいお子さんんもいますから。
みんながけんちゃんの行為を当たり前にできるようになったら、世界はもっと幸せで明るくなるでしょうね。
少し考えさせられる、とても素敵な絵本でした。 (めむたんさん 40代・ママ 男の子21歳)
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