オオカミのグーはおかあさんがきらいでした。 それは、おかあさんがイタチだからです。 「やーい、おまえのかあさん イ・タ・チー」 みんなにそういわれるたびにはずかしくて・・・。
捨て子だったグーはイタチのおかあさんに拾われ、かわいがられて育ったのです。 「そのことはうれしいけど、いまのグーにとっては、ともだちにバカにされないことのほうがたいせつです」 グーはおかあさんのことを知られないよう遠くに行って遊ぶようになり、どんどん大きくケンカも強くなっていつのまにかグループのリーダーになりました。 あるとき対立する隣山のオオカミたちがひきょうな手段でグーをおそいます。 やられてしまいそうになったとき、岩かげから小さな黒いカゲが飛び出して・・・。
「かっこいい」「強い」ことが大事な、年頃の男の子。 嫌がられるとわかっていても、つい心配して様子を見に行ってしまう母。 子どもの気持ちで読んでも、親の気持ちで読んでも、感情移入して切なくなります。 ユーモラスななかに独特の純情が感じられるお話絵本は、さすがきむらゆういちさんと宮西達也さんのコンビ! 読んだ子どもたちの心にどんなものを残してくれるでしょうか。 続編に『オオカミグーのなつかしいひみつ』がありますよ。
(大和田佳世 絵本ナビライター)
オオカミのグーはおかあさんがきらいでした。それは、おかあさんがイタチだからです……!?
長女が学校で借りてきて読んだ本です。
子供より、親にストレートに心に響く本じゃないかと思いました。親は、子供がどんな子でどんな悪いことをしてしまっても躊躇せず、子供を守る、守れるものなんだと。
私には、三人の子供がいてかわいいときだけでなく、ぶつかることもあります。それでも向かい合って、子供にとって良い方向に導き、どんなときも無条件にわが子を好きでいないといけない、と思いました。
子供は、よくわかっていないような感じでしたが、何回も読んでくうちに色々なことを気付かせてくれる本だと思いました。 (のんちゃんのママさん 30代・ママ )
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