ねこの夫婦のあいだに、いぬの赤ちゃんが生まれました。ねこの町では大問題。その子はフリックスと名づけられ、すこやかに育っていきます。大きくなるにつれ、さまざまな才能を発揮していくフリックス。どんな子でも、のびやかにたくましく生きることができると教えてくれる、ウンゲラーのメッセージです。
仲むつまじいネコの夫妻に生まれた赤ちゃんは、なんとしかめっつらの犬でした。でも、夫妻は愛情を込めてこのフリックスと名付けられたパグ犬を育てます。ネコ社会で肩身の狭い思いをしながらも、ネコ語を話しネコ文化を身につけたフリックス。学校はイヌの学校へ進みました。持ち前の気前よさと気立てのよさのおかげで、フリックスは人気者に。成績も優秀で、ネコ社会に育ったことが有利に働いたこともありました。大学卒業後、フリックスはイヌのミルザと結婚。立身出世をし、いよいよフリックスにも子供が誕生します…。
語彙が難しいので(「逢瀬」なんて登場します!)大人向け?。「フリックス」は異文化間コミュニケーションを伝える作品かもしれません。イヌ社会とネコ社会。いろんな文化層が対象になりえます。広い視野を持って生きたいな…と望む人たちのための絵本かな。息子に読んでいて、最後に笑ったのはわたしでした。1人の親として、こういう子育てできるかな…とネコ夫妻の子育てに感心しました。 (ムースさん 30代・ママ 男の子8歳、女の子3歳)
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