おおきなハリネズミとちいさなハリネズミ。二人が朝起きるとお庭には落ち葉がいっぱい! さあ、庭掃除です。
「おちばあつめ、できるかい?」
おおきなハリネズミが聞くと、
「できるよ できるよ、おちばあつめ!」
ちいさなハリネズミが答えます。ちいさなハリネズミは、おおきなハリネズミが木に登れば、自分も木に登り、テントウムシが飛びたてば、自分も飛んでみます。ちょっとドキドキするけれど、「できるよ できるよ」と言えば何でもできるような気がしてくるのです。けれど、できないことだってあります。モグラみたいに上手にトンネルを掘ることができないし、カエルほど高くは跳べません。それでもちいさなハリネズミは楽しい午後を過ごすのです。
子どもの豊かな感性を描き出すドイツの人気絵本作家ブリッタ・テッケントラップによる、「おおきなハリネズミとちいさなハリネズミ」シリーズの第2弾。小さな子どもたちが口にする「できるよできるよ!」という言葉には、どんな気持ちが込められているのでしょう。周りで見ている大人はちょっぴりハラハラ。でも、そこには好奇心や冒険心が詰まっているようです。大きな気持ちで見守ることができればいいですよね。
美しい秋の自然を背景に、小さな生き物たちが生き生きと動き回る様子が愛らしい、親子で一緒に味わいたくなる絵本です。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
おおきなハリネズミとちいさなハリネズミ シリーズ第2弾 コラージュで彩られた野山の風景とともに楽しめる幼児の気持ちに寄り添ったおはなし
小さなハリネズミは、周りの生き物たちがすることを見て、自分も同じようにできると思っていました。 落ち葉あつめ、木登り、かくれんぼ、テントウムシのように高いところから飛ぶことも。 そんな「できるよ」という気持ちを受け止めて優しく見守る大きなハリネズミ。
「さあ、庭掃除をしよう。落ち葉集め、できるかい?」 「できるよできるよ、落ち葉集め!」
「できるよできるよ、見ててー!」 小さなハリネズミは湖に飛び込んだけれど、カエルほど跳べません。 魚のように潜れません。 それでも楽しい午後を過ごしました。
担当編集者より 小さなハリネズミの「できるよできるよ!」には、子どもの好奇心や冒険心がつまっています。上手にできたり、できなかったり、そばにいるとひやひやすることもありますが、大きなハリネズミのように、おおらかに見守ってあげられたらいいなと思います。
「かえりみち」と同じシリーズなんですね! 秋の景色がとても素敵で、見入ってしまいました。美しいコラージュが魅力的です。「できるよできるよ!」と、なんでもチャレンジする好奇心旺盛な、ちいさなはりねずみ。その様子がかわいくて、ほほえましいです。共感する小さな子どももおおそうです。 (あんじゅじゅさん 50代・その他の方 )
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