コルチャック賞受賞作品。スウェーデンの人気児童文学作家の代表シリーズ、4部作の第3作。ウィーンのユダヤ人姉妹、ステフィとネッリがスウェーデンへきて4年目の春。母国の両親はテレジン収容所へ送られ、連絡も途絶えがちに。そんな状況の中、ステフィは将来を夢み、イェーテボリの女子中学で学ぶ。だが、島に残るネッリは実の両親を思いやることができない。離れ離れで心の通わない妹を気にしながら、高校進学をめざすステフィ。家族、友情、民族、戦局の行方……。さまざまなことを思い、悩みながら、大人への階段をかけあがる。異国の地で、多くの人々とふれあいながら、姉妹はそれぞれ、たくましく成長する。
うちの上の子が、最近ヨーロッパの歴史ものに凝っていると、話したところ、
よく行く図書館の司書の方に薦めていただきました。
朝読用に用意したのですが、ちょうど、春休みだったので、普通に(家で)読んでました。
第二次世界大戦に巻き込まれたユダヤ人の姉妹の物語です。
ユダヤ人迫害のナチスドイツの話は、「アンネの日記」を筆頭に、かなりの数の児童書が出ていますが、これは、これまで読んだり聞いたりしてきたものとはちょっと違った目線で描かれた物語でした。
第二次世界大戦中、ヨーロッパのいくつかの国が中立を守っていたのは知っていましたが、
中でもスウェーデンでは大戦前にユダヤ系の子どもたちを500人、
その後1942年以降は、ナチス・ドイツに迫害を受けたユダヤ人を
何度となく受け入れてくれていたそうです。(その数約7千人)
物語もとてもよかったのですが、訳者の菱木晃子さんの後書きを読んで、この児童書の感動レベルがさらにアップしました!!
残念ながら、うちの子事態は私ほど感動はなかったようですが、それなりに面白かったそうです。
私は読んでいて、主人公のステフィが「赤毛のアン」のアンと似てるな〜と、何度も思いました。
そっくりというわけではないんですが、養女としての立ち位置や、
友達とのやり取りや、ガンバリ屋で負けず嫌いで、自分を曲げないとことか…。
続きがあるようなので、続編楽しみです。
中学生、高校生のお子さんにお薦めです。 (てんぐざるさん 40代・ママ 女の子14歳、女の子10歳)
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