風と競争して、虫とケンカし、雨と遊び、木に挑みかかる。世界を丸ごと楽しんだ少年のころ――あのころはくだらないことが大冒険だった。そんな少年時代の一年を描いた愉しくて切ない絵本。絵は『ちいさなあなたへ』で大ブレイクしたピーター・レイノルズ。文は、新鋭の児童書作家ラッチカ。ラッチカは日本の俳句表現に傾倒しており、今回、少年の春夏秋冬を英語版のHAIKUの形で描いた。そんな文章を日本語にしてくれたのは、歌人穂村弘氏。英語版のHAIKUで描かれた世界を、短歌という形でみごとに再現! ばかばかしくて、ささやかで、でも、どうしようもなく楽しかった日々のひとこまがうまく切りとられています。むかし子どもだった人、今、子どもの人……幸せな時間を追体験できる一冊です。
ピーター・レイノルズの絵にはいつも癒やされます。四季折々の断片を描いた絵本で、ちょっと自分の四季のピースとは合わないシーンもあったのですが、人それぞれの四季、場所場所の四季ということなのでしょう。
メッセージ性のない作品なので、のんびりと眺めます。 (ヒラP21さん 70代以上・その他の方 )
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