もぐらくんのいえは土の中。もぐらくんが一番わくわくするのは、トンネルをほって土の上に顔をだすときです。 「きょうはどこにでるんだろう? うんどうじょう、それともチューリップのとなりかな?」 土が盛り上がり・・・顔をだしたところは、ゴミ捨て場? もぐらくん、おもしろいものがいっぱいあって大喜び! もぐって遊ぶのにちょうどいいパイプや、バネがでたトランポリン。よく見るとどれも修理すれば使えそうなものばかりです。さっそくもぐらくんは破けたパラソルをなおして・・・。
パラソルがボートになったりブランコになったり。子どもがうらやましくなる遊びをたっぷりしてくれちゃいます。 絵本にアニメに、長年愛されてきたチェコの国民的キャラクター「もぐらくん」は、心やさしくかわいくていつも好奇心でいっぱい。「もぐらくん」生みの親、ズデネック・ミレルさんが描く世界は、全編懐かしいようなカラフルな色に彩られ、何度ページをめくっても飽きません。 個人的には川のシーンが特に見どころ。川岸や川底の植物、魚たちの表情もみーんなステキ! 一度閉じたパラソルがもう一度川の中で開いてどうなったかというと・・・? この場面はぜひ絵本で見て、親子で笑顔になってくださいね。
(大和田佳世 絵本ナビライター)
もぐらくんがパラソルをなおしてあげると、パラソルはうれしそうに、もぐらくんをいろんなところへ連れていってくれました。
もぐらくん(クルテク)の日常のありふれた風景だけれど、ひとつひとつの動作が驚きと喜びに満ち溢れていて、ついつい次のページをめくるペースが早くなってしまいます!
挿絵のミレルはクルテクについてインタビューで、クルテクはいつも機嫌が良く、不機嫌なときがないんだ、と語っておられました。
それはきっとクルテクが常に日常生活の中に驚きと喜びを見出しているからではないでしょうか!
壊れている傘でも大事に修理して、それで周りのみんなを幸せにしてあげるクルテク。
物を大切にする気持ちと、人に親切にする優しさには通じるものがあると感じてなりません。
絵本なのにアニメーションのようなテンポでお話しが進むので読みやすく、だから特に子供にとって親しみやすいと思います。
私も息子とケラケラと笑いながら何度も読みました。
幸せになれる絵本です。 (PDさん 30代・ママ 男の子8歳)
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