今回もお馴染みのそうべえ、歯抜きのしかい、医者のちくあん、やまぶしのふっかいは出会います。 出会って早々、やっぱりえらいことになります。四人まとめて網の中に入れられて、更に「みんなの為にふか(サメ)に食べられてくれ」と海にほうりこまれるんですから! さぁさぁ、そこからは期待通りのハチャメチャ劇。そうべえの術のおかげで何とかふかから逃れ、行き着いた先は竜宮城。美しい乙姫様さまだと思っていたのは実は・・・。更にその先で出会ったのはかの有名なあの人!!想像できない展開が次々と繰り広げられます。すごいことが起きていてもどこか飄々(ひょうひょう)としている四人の動向はもはやクセになっています。 この様に、お話の展開、テンポの良さは今作でも絶好調なのですが、特に目をひかれるのは美しすぎる場面の数々。海の深い深い藍、さんごじゅばたけの鮮やかな朱。竜宮城の華やかさ・・・。色の幅がぐぐっと増えて、眺めているだけでもうっとりしてしまいます。 目から耳から存分にお楽しみください!
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
海になげこまれ、ふか(サメ)から逃れて、そうべえたちがたどりついたのは、海の底の竜宮城。飲めやうたえや、ごちそうでもてなしてくれた乙姫さまは、実はふかの化け者だった! そうべえたちの運命やいかに!?
おなじみそうべえ達の、ドキドキワクワク、愉快痛快な物語。型絵染で描かれたイラストも素晴らしく大迫力! 上方落語「小倉船」「兵庫船」をヒントにした本作は、『じごくのそうべえ』以来33年ぶりに米朝落語を元に創作されました。
★作者の田島征彦さんが直筆メッセージを描いてくださいました!
海になげこまれ、ふか=サメから逃れて、そうべえたちがたどりついたのは、海の底の竜宮城。飲めや歌えや、ごちそうでもてなしてくれた乙姫様は、実はふかの化けものだった…。そうべえシリーズ最新刊。
桂米朝の上方落語・兵庫船・小倉船より、と副題があります。
『じごくのそうべい』のメンバー、軽業師のそうべえ、歯抜き師のしかい、医者のちくあん、山伏のふっかい。
またまたこの4人が出会うと、行く先々でハプニング発生というわけです。
大勢の客を乗せた帆船が出港しますが、道中で動かなくなるのです。
ふか(サメ)の仕業と踏んだ船頭さんたちに、いけにえにされ、
海に放り込まれた4人。
何とか逃げることができたのですが、ふと目にしたのが竜宮城。
なぜか歓待されたものの、実はふかの化身だったのです。
すんでのところで逃げ出せた4人が次にであったのが、浦島太郎と乙姫様。
ふかの化身によれよれにされた浦島太郎を、4人がお得意の技で復活させます。
さながら浦島太郎とのコラボのおはなし。
そして、ふかは、さながらジョーズ!
今回は、晴れ舞台を浦島太郎さんに譲った、というところでしょうか。
もちろん、落語ですから、ラストにかけてはオチもあります。
海の描写がやはりダイナミックですね。 (レイラさん 40代・ママ 男の子18歳、男の子15歳)
|