昔,秋田の北にひさという無口なおなごわらしがおった…ある大雨の夏,幼い子を助けたひさは水にのまれてしまう。★よい絵本選定
「自己犠牲の話」や「美談」と読む方は多いと思います。
ひさの行動が立派だとか、現代っ子に欠けているものだから
こういうお話が必要だとか、そんなふうに扱われるのかも。
(私もしているのかもしれないけれど。)
私は「残酷な話」ととらえて読みました。
無口なひさを信じなかった大人たちの後悔のお話。
ひさは、物言わぬ花や星のようにたしかに美しいです。
でもその優しさと行為は彼女の本能のようなものであって、
決して自分の正義感や正当性を主張しない、
だから本当に美しいんだと思います。
決して読む人に「こう美しくあれ」とは言っていない。 (ちうやかなさん 40代・ママ 男の子11歳、男の子8歳)
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