あるところに、貧乏な夫婦がいた。どんなに働いてもなかなかお金がたまらない。気落ちしながらも、大晦日に家の掃除をしていると、押し入れの中に小さなじいさまが座っているのに気がついた。それは貧乏神様だった。貧乏神様は夫婦に、大晦日の晩、金銀銅の神様がやってくるので、どれかをつかまえれば、お金ができると教えてくれる。ところが……。
お話の中に出てくる銅の神様だけでなく、金の神様も銀の神様も、正体は貧乏神のような気がするのですが、ため息ばかりついているから貧乏神がくるのか、貧乏だからため息ばかり出るのか、いたずら好きな貧乏神に振り回されるお話です。
人懐っこくて、酒をふるまったりして、貧乏な夫婦によりそっていたい神様ですが、せっせと働いてとりつく隙を見せないと、居場所がなくなってしまうのですね。
ちょっと可哀想な気もしました。 (ヒラP21さん 60代・パパ )
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