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ちょっとした不注意から、うんがにとびこんでしまった牛のヘンドリカは、流れてきた大きなはこにのって、あこがれの町へとむかいます。
オランダ出身のピーター・スピアーさんが初めて手掛けた絵本だそうです。
のどかなオランダの農村、そこに非日常を夢見る牛ヘンドリカ。
聞いたことしかない町の様子にうっとりするも、現実はうんざりするほど退屈な日々。
ところが、ある日草探しに気を取られ、運河に飛び込んで(落ちて)しまったヘンドリカ、・・・・・・。
まるまると肉付きの良いヘンドリカが、木の箱に乗って流されていく姿が、とてもユーモラスです。
ヘンドリカの目の前で変わっていく岸辺の景色。
家に納屋に風車にチューリップ畑、そして、見たこともなった家々・ひと・ひと・ひと・。
みんなに見られて嬉しくて、陸へ上がるもじっとしていません。
そして、・・・・・・。
カラーとモノクロが交互に配されていて、農場から町並みまで、オランダの人々の生活の空気を見事に伝えてくれています。
今だったら、ヘリコプターやらドローンやら、携帯であらゆる角度からうるさく迫られ、ヘンドリカもこの旅で心を病んでしまいそうですが、一昔前ののどかなのんびりとした時代のことで良かったなぁ〜と思いました。 (アダム&デヴさん 50代・ママ 男の子16歳)
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