ロシア系アメリカ人の少女と、近所にすむ黒人の家族(兄弟と祖母)との交流の物語です。人種も宗教も違う子供達ですが、とても仲がよく、少女は兄弟の祖母を本当のおばあさんのように慕っています。復活祭のお祝いにおばあさんが大好きな帽子をプレゼントしようとしたことから、事件が起こり、帽子屋のロシア移民のおじさんとも心暖まる交際が始まります。
私は、日本人でずっと日本で育ったはずなのに、どこか懐かしさを覚えるお話でした。近所付き合いの様子、おばあさんを慕う気持ち、お休みの日の過ごし方、死者に対する気持ち・・・などなど、世界共通の感情だということでしょうか。特に、おばあさんへの愛情と信頼に胸の奥の方がきゅんとなります。
絵も、魅力的で人物の性格や感情をとてもよく表していると思います。
大きい子、大人向けの本ですが。