何故村を救おうとしたのか?
村人に嫌われていたのに、受け入れてもらえないのに。
そもそも、旅の途中で、疲れを癒そうと、ほんのいっときとどまろうとしていた村。
かえるは、村のはずれの沼地の静けさと風景の美しさが気に入り、畔の木陰に小屋を作りそこで暮らし始めた。
働き者と評判の村人たちを ただただ眺めているのが好きだったかえる。
村人に認めてもらいたい、心をひらいてもらいたい、という、このくだりのかえるの独白が切ないですね。
どんなに孤独だったんだろう、どんなに人恋しかったんだろう。
本当にこの村が大好きだったんでしょうね。
失って初めて気づく、今は亡きかえるの本意。
残念ですねぇ〜、村人たちの行いが。
ハッピーエンドじゃないから、読者も気づけることが多いと思える作品です。