この本を読んで、四季のある国に暮らせるって、本当にしあわせなことなんだな、と改めて思いました。私の住む地域にも、四季はありますが、日本のカレンダーとは少し違っていて、梅雨もありません。本を読んだ数日後、6月のある日のこと、日本のじいじに電話した娘が、「6月はね、雨が降るんだよ。でもね、ここは6月でも降らないの。」と、早速、教えてあげていました。
海外に住む者にとっては、季節ごとの日本の行事も織り交ぜてもらえると有り難いな、なんてつい欲張ってしまいますが、伝統行事を紹介する本ならば、「こよみともだち」など他にもたくさん出ていますものね。この本は、国や文化に関係なく、純粋に、それぞれの季節を楽しむためのもの。そして、冒頭で、ぐりとぐらも言っているように、「1ねんじゅう、300と65にち、よい日でありますように」と、1日1日を楽しく過ごすことが大切なんですね。
娘は、もちろん、自分の生まれた月のページを1番喜び、いっそう目を輝かせて、絵に見入っていましたが、もう1つ・・・、ただ今ウルトラマンに夢中(!)の娘は、9がつの「ちきゅうのみなさん」の書き出しで、「えっ、ウルトラマンが言ったの?」と、大興奮!このフレーズが、お気に入りとなりました。絵本にも、ほんと、いろんな楽しみ方があるものですね!
そして、この絵本を読み終わるとすぐに、自分でも、色紙を重ねて本を作り、娘なりの「ぐりとぐらの1ねんかん」に仕上げていました。
「7がつ。ぐりとぐら。くろーばーが、しげってる。たいよう、まぶしいな。おひさま、わらってる。」
「9がつ。ぐりとぐら。よる、ほしが、ひかってる。いまは、ぐりとぐらは、どこにいるのかな。いちばんぼし、みつけてね。」
「11がつ。ぐりとぐらのそらが、うごいてる。あきは、さむい。きょうは、あめだな。おうちのなかにいよ。」
子どもは、みんな詩人なんだなあ、と感動しました!!でも、この絵本を読まなかったら、娘の詩を聞くこともできなかったと思います。子どもの中の詩人の心をより大きく育んでくれる「ぐりとぐら」。これからも、世界中のたくさんのこどもたちに、読み継がれていってほしいですね。