何ともいえずホッコリとしてポカポカ温かくなるようなお話でした。山のなかで、ほっかむりをしたイノシシに出会った茂平さん。話をしているうち、今夜行われるイノシシのふろふき大根の会にお呼ばれされます。
イノシシたちは、大根から立ち上る湯気でいろんな世界を空想して楽しみます。
このお話の根底にあるのは、自然界のものへの畏敬の念だと思います。そんなことは説明されていないけど、楽しいお話のなかに、確かにそれを感じます。今、人間にとって思い出すべき大切なことのように思います。
アヤ井さんの描く挿絵が、素朴でユーモラスで、このお話にピッタリ合っています。