![出版社からの紹介](/images/shoukai_shuppansha.gif)
おとうさんを迎えに、河口の町、ピン・ミルにやってきたウォーカー家の子どもたちは、帆船ゴブリンをあやつる青年、ジム・ブラディングに会い、いっしょに川くだりをして遊ぶことにします。本式の帆船に泊まれるとあって子どもたちは大喜び。ところがジムがいない間に、ゴブリンは霧にまかれ、錨を失い、外海へと流れ出てしまいます。悪天候のなか、ひきかえそうとするジョンやスーザンの必死の努力にもかかわらず、船は北海を東へまっしぐらに進みます。やがて悪夢のような嵐の一夜が明けてみると……。
作家として脂が乗りきったランサムが描く、シリーズ中、もっともスリルに富んだ物語。
![ベストレビュー](/images/shoukai_bestreview.gif)
たくさんのアクシデントが続いたために、たった4人で外海に出ることになってしまったウォーカーきょうだい。
自分たちが「ハリッジ(乗っているゴブリン号が出港した港)」から遠く離れてしまっていることしかわからない4人が、霧と夜の海を乗り越え、やっとたどり着いたのはなんと「オランダ」でした!!
そこでそこで、ウォーカーきょうだいの窮地を救ったのはなんと彼らの「お父さん」でした。
もう、このときの出会いかたはメッチャ最高です。
そして、ウォーカー家のお父さんは最上級でお茶目でサイコーで素敵なお父さんでした。
あっ、ゴブリン号の水先案内をしてくれたオランダの案内人のおじさんも、お茶目でいい人で、ホントよかったですよ〜。
子どもたちだけ小さな帆船で霧と荒れる北海を超えてきたと知ったおじさんのセリフ
「四人だけで、北海、横断。信じられない。しかし、私、この目で見たです。水先案内旗あがったので、来たですが、この船長、たった一人で舵にぎってました。」(うふふ……。このセリフの前後、後で読んで楽しんでください)
お父さんのセリフで一押しなのは195ページです。
書きたいけど、どんなセリフ?と、気になる方が一人でもいて、興味を持って読んでくれることを願って、ここには書きません。
……、お父さんがポツリとこういってくれたことで、ジョンの苦労は報われたし、どんなに嬉しかったかしれません。
また、これは大人になって読んだから思うのですが、こんな風に子どもたちの手本になれる「親」に、果たして私はなれているのでしょうか?
子どもたちにとって心から信頼できて、見本になる。
今後はそういう「親」を目指していきたいと、テッド・ウォーカー(お父さん)を見て思いました。
ランサム・サーガはどのはなしもホントに楽しくてわくわくします。
小学校高学年くらいから、中高生のお子さんたちに読んでもらいたいシリーズの一つですが、
この「海に出るつもりじゃなかった」だけはぜひぜひ、対象年齢のお子さんたちがいるお父さんお母さんも読んでほしいです!
そして、一緒に「テッド・ウォーカー」を目指そうじゃありませんか! (てんぐざるさん 40代・ママ 女の子20歳、女の子16歳)
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