おさるちゃんは「むらたせいこついん」で働いています。 「せいこついん」って、みなさんは分かるでしょうか? “肩や、腰や、腕や足など、痛いところがある患者さんをマッサージしてなおしてあげるところ”です。 山からやってきて、一生懸命マッサージの勉強をしながら働くおさるちゃん。 月に一度、山へ帰るのを楽しみにしています。 おさるちゃんは、いつか山で「せいこついん」を開いて、仲間の痛いところを治してあげるのが夢なのです。
今日は月に一度の山へ帰る日。 友だちのペロと公園で待ち合わせをして、一緒に山へ向かいます。 すると山では、もうみんながおさるちゃんを待っていていましたよ。 ひざを悪くした、おさるちゃんのおばあちゃん。 お芋を掘って首がいたくなったイノシシのおじいちゃん。 いつもあかちゃんを抱っこしているので、肩が凝ってしまった、おかあさんのおさるさんも……。 おさるちゃんの一日の奮闘が描かれます。
本書はデビュー作『きょうはマラカスのひ』(福音館書店)で日本絵本賞を受賞した樋勝朋巳さんの作品。 赤いベルトをした犬のペロが主人公の前作『ペロのおしごと』に続く、その友だちのおさるちゃんが主人公の絵本です。 銅版画の繊細な線とやわらかな色づかい、淡々とした文にそこはかとなくユーモアがあって、じんわり読者の心に沁み込みます。
読んでいるうちに、きっとあなたも、おさるちゃんにマッサージされているような心地よさを感じるはず。 樋勝朋巳さんの絵本ファンは必見です。 子どもはもちろん、大人が自分のために楽しむのもおすすめの、あたたかく癒される絵本です。
(大和田佳世 絵本ナビライター)
山のなかまたちを元気にしてあげたいな。
おさるちゃんは「せいこついん」で はたらいています。 かんじゃさんのいたいところを マッサージしてあげるおしごとです。 つきにいちど、 おさるちゃんはやまへかえって やまのなかまをマッサージしてあげます。 ひざのいたいおさるちゃんのおばあちゃん、 いつもあかちゃんをだっこして、かたのこったおかあさんのおさるさん……。 つぎつぎかんじゃさんがおとずれます。 さあ、つぎはどんなかんじゃさんがやってくるかな。
【編集担当からのおすすめ情報】 ゆめにむかってがんばるおさるちゃんの けなげでやさしい、そして、とてもあったかなお話。 『ペロのおしごと』の主人公、ペロくんも登場します!!
樋勝さんの絵本が好きな5歳娘に図書館で借りましたが、3歳息子の方が気に入ったようでした。樋勝さんのゆるーい感じの絵が私も大好きです。今回はおさるちゃんが整骨院で勉強おり、月に一度だけ山に帰って山のみんなにマッサージをしてあげるというお話でした。山のみんなのそれぞれのお悩みと、それに応えるおさるちゃんとお手伝いのペロの姿がとてもかわいかったです。 (ままmamaママさん 30代・ママ 女の子9歳、女の子5歳、男の子3歳、女の子0歳)
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