「ケロケロ ケロリン ケロリンパ」雨が降るとうれしくて歌い出すカエルたち。もちろんケロタも雨が好き。でもケロタが歌うと、なぜかぱーっと晴れてしまうのです。何日もそんなことが続いて、仲間たちは「ケロタはもう歌わないで」「お前はアマガエルじゃなくて、ハレガエルだ!」と言うようになりました。
ひとりぼっちのケロタが、さみしく、森のはずれまでやってくると……そこには素敵なレストランが。お料理は美味しいのに、雨が降るとお客さんが誰も来なくなってしまうのだそうです。シェフを励まそうと、ケロタが歌うと……びっくり! 雨があがり、次々動物のお客さんがやってきました。ところが、あるときケロタがいくら歌っても雨がやまなくて……。
すずきみほさんが描く、あたたかいタッチの森や池、ふんわり色とりどりのカエルたち。大きく口を開けて踊りながら歌うケロタたちの姿がとてもかわいいです。文章は大塚健太さん。柴田ケイコさんと『うごきません。』(パイインターナショナル)、くさかみなこさんと『ちんあなごのちんちんでんしゃ』(講談社)などユーモラスな絵本作りをしています。今作は「ハレガエル」という名の面白さと、心温まるストーリーが魅力です。
ちょっぴり落ち込むことがあったとき、この絵本を開いてみてください。「ケロケロ ケロリン ケロリンパ」と歌えば、ひとりぼっちのさみしさも飛んでいって、ケロタみたいににこにこ笑顔になれそう。さあ、あなたも一緒に、「ケロケロ ケロリン ケロリンパ」!
(大和田佳世 絵本ナビライター)
歌が大好きケロタのちょっと不思議な物語
ケロタたちアマガエルは、雨が大好き。雨が降ってくるとみんなで歌います。ケロケロケロリンケロリンパ。ある日、ケロタが大きな声で歌うと、雨はぱったりやんでしまい、ぱーっと晴れてしまいました。その後も雨が降ってても、ケロタが歌うとすぐに晴れてしまう始末。「お前はアマガエルじゃなくて、ハレガエルだ」。とうとう仲間から、もう歌わないようにいわれてしまいました。みんなから離れてひとりぼっちになってしまったケロタ、このあとどうするのでしょうか?
【編集担当からのおすすめ情報】 数々の絵本の原作を書かれている大塚健太さんの文章に、絵本を始め児童書の装画等でも人気のすずきみほさんが絵を担当しました。ちょっと不思議なお話に、なんともいえないかわいいカエルたち。豊かな表情や、山のレストランに集まる動物たちも見どころです。
表紙の、カラフルなかえるたちが気になり、手に取りました。
ケロタが「ケロケロケロリンケロリンパ♪」と歌い出すと、どういうわけかふっている雨が止んでしまいます。雨が好きなかえるたちは、「歌わないで」と避けるように。でもそんな時、雨が降って困っているレストランを見つけて…。
ケロタのおかげで雨が降っても、雨が止んでも大盛況になったレストラン。ケロタ、ナイスです! (クッチーナママさん 40代・ママ 女の子18歳、女の子15歳、男の子13歳)
|