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
あひるのジマイマは卵を育てるのが苦手。でも今度こそ、と意を決して家を飛び出て、孵化にぴったりな場所を探していました。そこでキツネに出会い、家に招かれます。実はキツネが自分を食べようとしているなんて考えもしないジマイマ、一体どうなるでしょう?
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擬人化されて描かれているアヒルのジマイマですが、無防備な彼女がとんでもないことになりそうになるお話で、ハラハラして読みました。
アヒルでも低空飛行では飛べることを証明したジマイマですが、その勇気とウラハラに、危険に対する認識はあまりないようです。
きつねの下心、危険極まる家に、なんの不信感ももちません。
きつねに危うく命を奪われそうになった時、救世主が現れてよかったですが、その代償は、ちょっと可愛そうでした。
自分で産んだたまごを、自分でひなにかえしたいという思いで始まった物語ですが、最後のオチに気がぬけました。
アヒルの子育ては大変ですね。
ジマイマが「きつねに見える紳士」と親しげに寄り添う、裏表紙の絵が妙に刺激的です。 (ヒラP21さん 70代以上・その他の方 )
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