![みどころ](/images/shoukai_midokoro.gif)
ぽつんと一つ立つ高い塔の上に、のろいによってとじこめられているおひめさま。名前は、プリンセス・スー。 ラプンツェルみたいに長い三つ編みの髪を塔から垂れ下がるくらい下ろして、かんむりをかぶっているのだけど……。 なんだかこのおひめさま、元気そう。 鼻の頭にはそばかす、目をぱっちりと見開き、足元は……ハイカットのスニーカー!?
「いつかおうじさまがここからだしてくれるはずなんだけど……」 長い間待ち続けてイライラが爆発しそうになったとき、パンパカパーン! 王子さまがあらわれたのです! 「やっほー! ついにじゆうよ!」 さっさとキスをして王子さまの馬に飛び乗って、大喜びのスーですが……。 王子さまに案内されたのは、また塔の上の部屋!
おひめさまって何てつまんないんでしょう。 むしゃくしゃするスーは、塔の上からドラゴンを見つけて、お茶に誘います。 え? 火をふくおそろしいドラゴンとお茶!? それでどうなったかって……? それは本を読んでのお楽しみ!
プリンセス・スーは思ったとおり、ふつうのおひめさまじゃありませんでした。 タイトルのとおり、とんでもないプリンセス……そう、「とんでもプリンセス」。 「かみのけをきりた〜い」と塔で叫んでいたおひめさま。いつのまにか途中から短い三つ編みになっていますが、いつ髪を切った(切れた)のかしら? 洋服やかんむりも途中からかっこいいスタイルに変わっています。
「長くつ下のピッピ」みたいにパワフルなおひめさまのお話。 望むのは、冒険にいたずら。そしておいしいお茶。 王子さまよりずーっとドラゴンが似合っちゃうんだから。 誰かが考える「めでたし めでたし」なんてまっぴら、ですよね。 元気をもらえる絵本です!
(大和田佳世 絵本ナビライター)
![出版社からの紹介](/images/shoukai_shuppansha.gif)
昔々あるところに、スーというお姫さまが塔にひとりで住んでいました。ついに迎えに来てくれた王子様はとてもつまらなくて…。今までの「おとぎ話のお姫さま」とは違う「自分らしい生き方」を見つけるストーリー。
![ベストレビュー](/images/shoukai_bestreview.gif)
昔のプリンセスは、どこまでも王子様任せでしたが、こちらの絵本のプリンセスは令和のお姫様といった言葉がぴったりの活発なプリンセスでした。
プリンセス・スーもお話のお姫様に憧れますが、自由を求め、ドラゴンと一緒に旅をする姿が魅力的でした。
今の子どもたち、女だから、男だからということに捕らわれずに、自分らしく生きることを考えてほしいなぁと思いました。 (ちびっこおばちゃまさん 40代・その他の方 男の子5歳)
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