近い未来か、遠くの未来か、わからないけどいつかの明日! 便利な未来のテクノロジーで、行きます遠足どこにでも!
シリーズ前作では月へと「宇宙旅行」、ならぬ、「宇宙遠足」に出かけた一行。生徒のひとりは置いてけぼりになるし、思いもよらないトラブルに出会うしで、退屈しない遠足でした。今度の遠足は、宇宙じゃないからひと安心! まあ、今回はあちこちにマグマの流れる、火山の島が行き先なんですけど。
防護服を着て、ヘリコプターに乗り、きれいに並んで、いざ出発! 流れるマグマをいじくってみたり、噴きあがる間欠泉を目の前でながめたり……着ている防護服が、未来テクノロジーでよっぽど頑丈なんでしょう。
そんな遠足のさなか、生徒のひとりが、摘んだ花を火山の噴火口に落としてしまいます。花を取ろうとして火口に降りる生徒でしたが、なんと、降りたきり登れなくなってしまいました。しかもみんなはそれに気づかず、またもや置いてけぼり事件発生!?
遠足というには冒険が過ぎる、ワクワクの「みらいのえんそく」シリーズ第2作。宇宙の次は火山の島! 地上に降りたはいいものの、冒険の危険度はむしろマシマシ!?
文やセリフがほとんどなく、ひらがなカタカナが読めなくても、イラストで内容がわかるようになっています。ふだんは読み聞かせでだけ絵本に触れているという子も、ひとり自分のペースでイラストをながめながら読み進めてみると、あたらしい絵本の楽しみ方を発見できるかもしれません。
前回は黄色い宇宙船。今回は黄色いヘリコプターで遠足へとおもむいた一行。本作の最初のページには、ヘリコプターが発着するための水上基地が描かれているのですが、そこには黄色い潜水艦らしき乗り物が横づけされています。ということはもしかして、次の遠足の舞台は──?
こんどはどこに遠足に行くのか。いったいこんどはどんな出会いがあるのか。シリーズを通して目が離せません。
(堀井拓馬 小説家)
月面に降り立った前作『みらいのえんそく』に続いて、今回は火山の島へ! 流れるマグマ、吹き出す間欠泉に子どもたちは大喜び。でもひとりだけ…。ゆかいな「未知との遭遇」絵本!
現在の子どもの遠足で「火山の島」に行くことはないので、「未来では完全防備のうえで、火山の島に遠足に行くこともあり得るのかな?」と想像をしながら読ませていただきました。
現状、溶岩が出ている火山の火口に近づくことはできません。けれども、近づいてみたら、私たちの知らない世界が広がっているのでしょうか。
夢が膨らむお話でした。 (さくらっこママさん 30代・ママ 女の子7歳、男の子5歳)
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