
かかしは、畑を守るのが仕事。畑にはだれもいれません。キツネやシカ、ネズミもカラスもおことわり。そんなある日、かかしの足元にカラスのひなが落ちてきました。カラスは畑の天敵です。けれど、かかしの取った行動は意外なものでした…。

麦畑で、キツネやシカ、ネズミやカラスから畑をまもるために立てられたカカシでした。
でも、立てた人間は何をしてくれたでしょう。
めぐる季節の中で、ただただ立ち続けるカカシは寂しかったのですね。
だから落ちてきたカラスのひなを抱き上げてのです。
カラスのひなとカカシの心のふれあいが、みごとに描かれています。
いつか動物たちと友だちとなってしまったカカシです。
もう本来の役目は果たせません。
ふと考えました。
カカシにも心があるのです。
役目だけを押しつけて、放置されていたら、心も変わっていくのです。
そんなことって、身の回りにありませんか。 (ヒラP21さん 70代以上・その他の方 )
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