![出版社からの紹介](/images/shoukai_shuppansha.gif)
ひとりぼっちになった少年は、犬のプリンとともに列車に乗って旅に出る。 思い出の詰まったトランクを抱えて――。 里山の四季を織り込みながら、彩り豊かに描く癒しと再生の物語。
みどころ: 台湾のベストセラー絵本作家ジミーが、日本を舞台に描いた作品。著者のジミー・リャオは、2015年夏に開催された「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ」にアーティストとして参加し、長野−新潟間を走るローカル列車、JP飯山線をモチーフに、この絵本を描きました。日本を舞台にした作品を手掛けるにあたって、ジミーは、東日本大震災で被災した子どもたちのことを思ったといいます。両親を亡くした少年が、列車の旅を通して暗いトンネルを超え、再生していくという深みのある物語で、子どもから大人まで、幅広く楽しめる絵本です。
![ベストレビュー](/images/shoukai_bestreview.gif)
JR東日本飯山線をモチーフにした作品だそうです。
東日本大震災で親を亡くした子どものことを考えつつ描いた作品だそうです。
様々な画家へのオマージュを連想させながら、90ページを超える長旅はとてもスピリチュアルです。
両親との思い出を呼び起こしながら、愛犬とふたりだけの長旅に、様々な風景が浮かび上がります。
幾度も被災と部分運行を繰り返してきた飯山線だけに、祖父の家に辿り着くまでの長旅に切実ささえ感じられます。
気がつけば、両親との思い出を詰めこんだトランクを列車に残したまま下車してしまった少年です。
でも、力強く生きていく切符だけは持ち続けているのでしょう。
台湾作家が描く、日本世界には視点の違う奥深さを感じました。
繰り返し眺めていると、自分も幸せのきっぷを手に入れたような気持ちになります。 (ヒラP21さん 70代以上・その他の方 )
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