JR東日本飯山線をモチーフにした作品だそうです。
東日本大震災で親を亡くした子どものことを考えつつ描いた作品だそうです。
様々な画家へのオマージュを連想させながら、90ページを超える長旅はとてもスピリチュアルです。
両親との思い出を呼び起こしながら、愛犬とふたりだけの長旅に、様々な風景が浮かび上がります。
幾度も被災と部分運行を繰り返してきた飯山線だけに、祖父の家に辿り着くまでの長旅に切実ささえ感じられます。
気がつけば、両親との思い出を詰めこんだトランクを列車に残したまま下車してしまった少年です。
でも、力強く生きていく切符だけは持ち続けているのでしょう。
台湾作家が描く、日本世界には視点の違う奥深さを感じました。
繰り返し眺めていると、自分も幸せのきっぷを手に入れたような気持ちになります。