![出版社からの紹介](/images/shoukai_shuppansha.gif)
大佛次郎が「一代の傑作」と語る、叙情豊かな文章を 朝倉摂がやわらかく、瑞々しいタッチで描き出す。 不朽の名作絵本『スイッチョねこ』をふたたび刊行!
秋の庭から、いろいろな虫の声が聞こえてきます。 子ねこの白吉は、こんなにきれいな声で歌う虫は、きっと美味しいに違いないと考えます。 食べたくて仕方がありません。
白吉は虫をとろうとしますが、失敗をくりかえし、夜が更けていきます。 そのうち、眠くなってきます。大きなあくびをした、その時、口の中に飛び込んできたなにかをまるのみにしてしまいます。 すると、お腹の中から、「スーイッチョ!」と大きな声が聞こえてきて……。
夏に生まれた子ねこたちが、思わぬ出来事に遭遇しながら、はじめての秋を過ごします。 そんなお話です。
![ベストレビュー](/images/shoukai_bestreview.gif)
朝倉摂さんの生誕100年を記念して再刊された絵本ということですが、複数の所蔵館の原画から再版し直したのでしょうか、絵がとてもいきいきと感じられました。
あくびをした拍子にスイッチョを飲み込んでしまった白吉デスガイド、自分の腹から虫の鳴き声が聞こえるのは、なんとも落着けない気持でしょう。
冬が近づき、いつか虫の鳴き声が聞こえなくなったことに、自然の摂理を感じるのですが、このようなことがありながら、子猫たちは育っていくのでしょう。
文豪大佛次郎のの作品だけに、猫たちの情景の中に、響いてくるものがあります。 (ヒラP21さん 60代・その他の方 )
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