森でお母さんとしあわせな毎日をすごしていた女の子は、あるとき、自分にはなぜお父さんがいないのか、自分はいったいどこからきたのか知りたくなり、お母さんにたずねます。 お母さんのこたえに納得がいかない女の子は、自分がどこからきたのか知るために、動物たちの助けをかりながら自分の物語の源流をたどります。 小さな少女が自らの出生をめぐる旅に出るすがたを情感豊かに描く、家族や、愛、アイデンティティについての思いを深く優しくささえる物語。
母親と幸せに暮らす少女はなぜ自分には父親がいないのか、また自分はどこからきたのか知るため旅にでます。
誰もが子どもは父親と母親がいて生まれてくるのだと知っている時代に、その当たり前のために悩み苦しむ人もいることを、改めて考えさせられる絵本でした。
始めは、父親を知らない娘とシングルマザーの話かと思いました。
なぜ父親がいないか、子どもに話すのに躊躇する母親はいるでしょう。
でも、コウノトリが運んで来たなんて言ってしまうには理由があるはずです。
女の子は自分の。生い立ちを尋ねながら旅を続けて、辿り着いたのは児童保護施設でした。
養子として引き取ってくれる機会を待っている少年と出会い言葉を交わしました。
子どもは男と女がいて生まれるのだけれど、それが父親と母親出ないことだって有り得ることに、改めて気づきました。
いろんな理由があるのでしょう。
「お母さんとお父さんから生まれた子…、夢から生まれた子…、これから、みつけてもらう子のもとへ」、感謝と愛情が届いていって欲しいと、絵本の結びは感動的です。
「私たちをつなぐ旅」を、素敵な絵が包みこんでいます。 (ヒラP21さん 70代以上・その他の方 )
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