しー…… おやすみの じかんですよ。
子どもたちにとって、夜はどんな時間? 長い一日が終わった後、今度は長い夜がやってきます。たとえ眠くなくたってお布団に入らなければなりません。目をつむっても、暗闇や物音に不安になることもあります。 だけど夜が好き、そんな子だっているはずです。……だって、絵本を読んでもらえる時間だから。
フランスからやってきた絵本『おやすみなさい』は、ページをめくるごとにだんだんと深い色に変わっていく夜空を背景に、同じようにおやすみの時間を迎える動物の親子や植物たちの様子を静かに描きます。 まっくらなふとんで優しくつつまれた森には、静かな夜の音が聞こえてきます。 そっと木々の間を吹きぬけていくのは夜の風、空にかがやくお月さまの美しいこと! 夢にみたされた時間はゆったりとながれていきます。 深まっていく夜の森を眺めながら、耳に心地よく響いてくるのは大好きなお母さんの声。
おやすみなさい、わたしの かわいいこ。 おやすみなさい、わたしの りっぱなこ。 おかあさんは、あなたのそばにいますよ。 ずーっと そばにね。
語りかけるような文章と、繰り返される愛情表現。翻訳を手がけられているのは、現在NYで子育てをしているミュージシャンのカヒミ カリィさん。眠る前の親子の時間をとっても大切に思っている気持ちが伝わってきます。 毎晩子どもたちが安心して夢を見ることができるように、繰り返し読むことをおすすめしたくなる絵本です。 ページに現れる動物が次のページでどこにいるか、樹からはなれて舞う葉っぱがどこにいくか、細かいしかけも親子で楽しんでください。薄暗い中での読み聞かせ時に、白抜きの文字が読みやすいです。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
森に夜がやってきました。静かな月明かりの下で、おやすみの時間がみんなにやってきます。ページをめくるごとに深まる夜空。眠りにつく準備をする動物の親子や植物たち。カヒミ カリィさんの、心地よくて優しいリズムの文章とともに、自然の気配や音に耳をすませ、静かに眠りたくなる絵本です。
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子ども達は夜眠るときに、同じお話を聞くのが大好きです。 毎晩、同じベッドでお母さんの声を聞くと、 安心して眠りに落ちていきます。 時々は眠れない夜もあるでしょう。 目を閉じていても色々な音が聴こえてきて、 だんだん不安になるかもしれません。 そんな時、この『おやすみなさい』の絵本はきっと役立つことと思います。 『おやすみなさい』のお話は、まるで胸の音を聴いているような 気持ち良いリズムがあり、眠りへと導く呪文のようだからです。
夜空がゆっくりと深い色に変わっていくように、その静かな響きの言葉が、 子ども達を夢の世界へと、優しく誘導してくれるでしょう。 毎晩、子どもに読んであげたくなるような、 そんな『おやすみなさい絵本』です。
カヒミ カリィ(ミュージシャン・文筆家)
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詩的な おやすみのじかん
よる しー さあ おやすみなさい
おかあさんが 優しく子どもに語りかけます
しずかな 夜の 音
母親の お腹の中で 安心してねむる 子ども
親子の大切な事案が流れます
愛情いっぱいの 母親 動物たちは こうして 生まれて大きくなるのです
優しい愛情につつまれて
濃紺の夜に お月さまがかがやき 動物たちが 蛍光色のようにオレンジに浮かび上がって みごとな モチーフです
お休み前 こどもに 優しいお母さんの声で読んでみてあげてください
きっと スヤスヤと 良い夢を見てねむることでしょう
おやすみなさい
(にぎりすしさん 60代・その他の方 )
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