みなさん、お待たせいたしました。いよいよ、舞台の幕が上がります。 プログラムは「せいめいのれきし」。 地球上に生命が誕生した瞬間から、地上でひとびとの暮らしが営まれている今、この時までのおはなし。 主役は三葉虫、頭足類、恐竜から、鳥、家畜に人間まで。そして植物たち。 長く壮大なこの舞台、心ゆくまでお楽しみください!
地球が生まれるより果てなき昔、太陽誕生のプロローグからはじまり、第一幕の舞台は古生代。 およそ5億年前、海底の王様といわれた三葉虫が進化し、やがて魚、両生類、昆虫たちが登場します。 動物たちとともに大きな進化を遂げたのは、植物。 岩でできた地面のなかに根を持ち、茎や葉をそなえて、太陽に向かって手を伸ばし始めました。 緑の大地、生命の息吹に満ち溢れる地球が生まれたのです。 この後、地球は、生命は、どんな進化を遂げていくのでしょう。 ・・・まだまだ4幕のストーリーが待っています。
1964年の刊行からロングセラーとして読み継がれてきた絵本『せいめいのれきし』。 本書は、半世紀ぶりにアップグレードされた改訂版です。 監修を手がけたのは、小さい頃からこの絵本を愛読してきたという、恐竜研究第一線で活躍中の真鍋真さん。 石井桃子さんの名訳はそのままに最新の学説が反映された本文、どんなところが変わったのかな・・・旧版と読み比べてみるのも、楽しみの一つになりそうですね。
見開き左ページは生きものたちの進化の歴史が、右ページには舞台、その時代の地球の風景が広がります。 博物館に足しげく通い、8年かけてこの本を完成させたというバージニア・リー・バートン。 生きものたちの骨格や植物の葉や枝の形の細部までこだわって描かれた絵は、くまなく眺めるほどに新しい発見に出会うことでしょう。 専門的な内容にもかかわらず彼女の手にかかれば、地球誕生からの46億年の生命の歴史は、なんとも叙情的でファンタジックな世界。 46億年前も5万年前も、200年前も25年前も、そして昨日も。この地球の上で連綿と続いてきた時間のほんの一瞬。 圧倒的なロマンを体感しながら、今、その時間の上に自分が、家族が、仲間がいるという不思議な奇跡に、胸は躍ります。
第5幕を終え、46億年のときを超えた舞台はようやく終幕…ではないようですよ。 「さあ、このあとは、あなたのおはなしです。主人公は、あなたです。」 時は、今。生命のリレーのバトンを受け取ったのは、この絵本を読み終えたあなた。 「せいめいのれきし」の舞台は絶えることなく、新しいストーリーがつむがれていきます。
(竹原雅子 絵本ナビ編集部)
あのロングセラー絵本が、進化しました! 1964年の刊行から半世紀もの間、たくさんの子どもたちに愛されてきた絵本『せいめいのれきし』。このたび現在の知見に照らし合わせ、本文をアップデートしました! 監修は恐竜研究の第一線で活躍中の真鍋真先生。これからも世代を超えてたくさんの方に愛されますように――そんな願いのこもった「改訂版」の誕生です。2009年にアメリカで刊行されたUpdated Editionをもとに、「宇宙」「地球」「生き物の進化」の歴史など、適宜改訂を加えました。石井桃子さんの名訳も活きています。 地球に生命が誕生してから、今この瞬間までのお話をお芝居形式で語る壮大な絵本。最後には、生命のリレーのバトンは本を読んでいるあなたに手渡されます。生きるよろこびに満ちあふれた、ユニークで美しい絵本です。 8年もかかって作り上げたバートンの絵には、たくさんの楽しい仕掛けがほどこされています。何度読んでみても、あたらしい発見がありますよ。
名著『せいめいのれきし』が新しいデータのもと、改訂版として出版されました。
とはいっても、重厚な作品ですので、読み解くのは難しいなあ、と思っていたところへ、
監修者、真鍋真さんによる『深読み!絵本『せいめいのれきし』』という解説本を発見しました。
この解説を基に旧版を再読すると、なんと奥深いのでしょう!
ということで、改訂版も熟読させていただきました。
改定された部分も、一種の進化。
惑星の紹介で、冥王星が削除されたことも、身近に感じますね。
でも、原文を損なわぬよう、最新のデータを盛り込むという、繊細な作業が伺え、
何より、バートンさんの根幹、命のリレーというメッセージに磨きがかかった印象です。
絵は印刷技術のせいか、やや明るくなったようです。
『LIFE STORY』、やはり偉大です。
今、生命誌が、マイブームです。 (レイラさん 50代・ママ )
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