好奇心旺盛でちゃっかり者のイヌのセッセ。 ちょっぴりなまけものでのんびり屋さんのサルのヨッコラ。
性格はまったく正反対の二人なのですが なぜだか仲良く暮しています。
ある日、セッセはヨッコラに秘密でプレゼントをあげようと考えました。 ある「だいじなともだち」にあげるプレゼントのアドバイスをしてほしいという名目でヨッコラが興味をもっているものを直接聞きだそうとします。確かになかなかいい作戦。これなら失敗はなさそうです。 ところが、自分用のプレゼントではないからか、ヨッコラが提案するアイデアはどれも適当でいい加減なものばかり。挙句の果てには、とうとうそのプレゼントがヨッコラのためのものだとばれてしまいます。 全ての計画が失敗に終わったセッセは、ヨッコラの能天気さと図々しさに頭にきて、ヨッコラにとんでもないプレゼントを用意して、仕返しを計画するのですが・・・。
ハッとさせられました。 人の価値観は人それぞれだってこと。 大切なのは相手を思う気持ちだってこと。
二人のかみあわない掛け合いがたまらなかった前作を期待して読み進めるとすごい不意打ちです。ほろっとさせられました。ああ、今回は完璧にセッセの完敗です。すっかりヨッコラの純粋さと優しさに心打たれました。ユーモアたっぷりでなんだか憎めない魅力的な登場人物を描くのはナンセンス絵本でお馴染みの絵本作家、高畠那生さん。
やっぱり大好きな人のためを思って贈るプレゼントって・・・いいですね。
(富田直美 絵本ナビ編集部)
犬のセッセは猿のヨッコラへ、プレゼントを贈ろうと考えます。だれに贈るのかは内緒で、ヨッコラに相談すると…? いつもスムーズにはかみあわないふたりですが、互いに互いを想っていることが伝わるストーリーです。
好きな物ってひとそれぞれだもの、自分にとってステキな物と相手の気にいる物が同じとは限らないのです。
セッセとヨッコラは仲良しだけど、好きなものが違うみたい。
セッセは相手の気持ちが分からずに、一方的に腹を立てて、意地悪な気持ちのまま、自分にとっては嫌なものをプレゼントしたら、ヨッコラにとっては嬉しいプレゼントだったなんて。
セッセは反省します。
人は他人の気持ちをすべては理解できないのに、相手の気持ちを思うとあれこれ悩んでしまうことってありますよね。
小学生も、友人関係で悩むことがあります。相手は自分とは違うんだ!って気づいてほしい。この本を小学校中高学年にお勧めします。もちろん中学生でも大人もお勧めです。 (ジェネビエーブさん 50代・ママ )
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