「は は は は だーれの は?」 見開きいっぱいに大きく開かれた動物のお口に、立派な歯が並んでいます。 まずは登場するのは、上下左右、楕円形の平らで大きな4つの歯。この歯の持ち主は…… ページをめくると、ぞうさんが登場。
続いて…… 「は は は は だーれの は?」 ながーく伸びた立派な前歯が上下に4本。奥には小さな奥歯がちらり。この歯の持ち主は…… りすさん!
このように、それぞれの動物がどんな歯を持っているのかを、クイズ形式で楽しめるこの絵本。
でも、この絵本の魅力は、それだけではありません。
「どんな歯を持っているのか」というのは、つまり、「どんなものを食べるのか」ということ。 それぞれの動物が、何をどんな風に食べるのか、わかりやすく知ることができるんです。 その内容を見ると、ぞうさんはあのキバで木の根を掘るんだ!とか、りすさんって、木の実だけじゃなくて昆虫も食べるんだ!など、大人も驚きがいっぱいです。
シャチさんのページでは、 「ずらりと ならんだ するどい はで うみの いきものを つかまえる!」 そこには可愛いペンギンやアザラシの絵も…… え、こんな可愛いペンギンさんを食べちゃうの……? 食物連鎖や自然のありかたにも触れ、子どもたちはびっくりするかもしれません。 子どもたちがどんなことを感じるのかにも、親子でじっくりと向き合ってみてくださいね。
そして最後に! 可愛い20本の歯が並んだ「ぼくのは」! ごしごし楽しく歯磨きしたところで……最後のページに、鏡シールが登場。 「は は は は だーれの は?」 「は!」と大きなお口を開けたら、読んでいるお子さんの歯がばっちり映るようになっています。 これを見ながら歯磨きするのも楽しいですね!
(洪愛舜 編集者・ライター)
『だーれの は』は、その名の通り、「歯」がテーマの絵本です。いろいろな動物の歯を、ダイナミックな縦開きで紹介していきます。 りすは、木の実や昆虫を噛むための固い前歯、象は草をすりつぶすための奥歯、シャチは海の生き物を捕まえるためのするどい歯、ライオンは固い骨も噛み砕く犬歯と、それぞれの動物の歯の特長をとらえた絵を見ていくうちに、自然に歯の知識が身についていきます。 最後は、小さな子どもが、かわいらしい歯を見せてくれますが、黒いところが見えていて……、という構成で進み、しっかり歯みがきの大切さも描かれているので、小さな子への歯みがきトレーニングにもぴったり。巻末には、自分の歯を確認できる鏡シールもついているので、楽しみながら、「歯」について学べます。
どうぶつたちの歯は大人も「へ〜」と勉強になる部分がありました。子供はもちろん興味津々!
最後のページのしかけも粋でした。子供もすぐに見つけて読むより先にそちらに夢中。
オチもなかなか秀逸!親子そろって「虫歯かと思ったー!」とだまされちゃいました。 (たちばなさん 30代・ママ 女の子5歳)
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