ウタちゃんは小学校に入学したとき、お母さんからずっと昔から校庭に植わっているクスノキのことを教えてもらいました。 それからというもの、ウタちゃんはクスノキとお友だちになり、毎日クスノキの横に座って 「今日は逆上がりができるようになったの」 「うさぎちゃんが死んじゃったの」 「お友だちができたけど、けんかしちゃったの」 といろいろとお話ししました。 やがて、クスノキのそばで暮らしているセミさんやアゲハさんやヤマバトさんとも仲良くなりました。 ところが、ウタちゃんが6年生になった時です。 古くなった校舎を建て直すことになりました。 工事にあたってクスノキがじゃまになったので、クスノキを切り倒すという話が持ち上がりました。 それを聞いたウタちゃんはびビックリギョウテン。 ウタちゃんのクスノキ救出作戦が始まります。
私自身の母校にも、シンボルとなっているクスノキがあったので、その木がなくなったら残念という、主人公と同じ気持ちでどうなるのかと心配しながら読みました。
新聞への投書、署名を集めるという現実的な方法で大人に訴えかけ、実際に移植という方法に変更してもらった主人公の行動力がすごい。
どうせ無理だという考え方をするのではなく、まっとうな方法で行動にうつし、実際に上の人を動かしてしまう、素晴らしいことを教えてくれる絵本でした。 (みっとーさん 30代・ママ 男の子5歳、女の子4歳)
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