おろろん おろろん おばけの こうしん おろろん おろろん なかよく ゆこう
おろろんとは、百鬼夜行のこと。 え、あの恐ろしい!? 鬼や妖怪が夜中に歩きまわるっていう?
……でも、なんか。 可愛らしいぞ、このおろろん。 森の生きものたちを相手に、大声を出したり、変顔したり。 楽器をならしたり、笑ったり、泣いたり。 踊ったり、食べたり。 風貌は確かに妖怪なのに。 ごちゃごちゃしてる。
それもそのはず。 この子たちは、家でお留守番していなきゃいけない妖怪の子どもたち! 大人たちが本物のおろろんに出かけている間に、
「わしらも おろろん したいのう」
と始まった、子どもたちの、子どもたちによる、子どもたちのための百鬼夜行なのです。 ゆかいゆかいと、やりたい放題なのです。 だったのですが……?
妖怪たちの姿かたちは本格的、迫力だってもの凄い。 夜中の森だって、本当に怖い。 だけど、お話は終始ポップで、可笑しくて、愛らしい。 石黒亜矢子さんの新作妖怪絵本は、隅から隅まで期待を裏切らない面白さ! カッコいい装丁も含めて、親子で存分に楽しんでくださいね。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
「ははさま どこいくの」 「こよいは おろろんじゃ」
おろろんとは…… 真っ赤な月の夜に行列してあるく、もののけたちのパレード。そう、百鬼夜行です。
「いきたいなあ」「いいなあ」 「こどもは だめだめ」
大人たちは夜に消え、子どもたちはおるすばん。
「わしらも おろろん したいのう」
おいてけぼりの子どもたちは、みんなであつまって、じぶんたちの「おろろん」をはじめました。
おろろん おろろん まっかな つきの よる おろろん おろろん まっくら よみち おろろん おろろん おばけの こうしん おろろん おろろん なかよく ゆこう
森の生きものたちをおどかして、やりたい放題の子どもたち。そんなゆかいな「おろろん」に、すっかりうれしくなっていると……。
子どもたちの、子どもたちによる、子どもたちのための百鬼夜行を、愛らしいユーモアたっぷりに描く。人気絵本作家・石黒亜矢子によるポップでキュートな妖怪絵本です。
人も妖怪たちもやっぱり子供は子供ですね。なんだか安心しました。親の真似をしてみたくなるなんて、なんて可愛らしいんでしょう。親の方はといえば結構迫力があるのでちょっと怖いのですが、子供たちは可愛らしくて笑えます。親子で楽しめる1冊です。 (ピンクちゃんさん 40代・ママ 女の子14歳、男の子7歳)
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