「本美濃紙」「細川紙」「石州半紙」といった「和紙」が、2014年にユネスコ無形文化遺産に登録されました。 世界でも注目が高まっている「和紙」とは、いったいどのような紙なのでしょう。
私たちが普段使っている身近な紙は「洋紙」といい、木材パルプを使って機械ですいた西洋の紙です。 「和紙」は、日本の伝統的な原料・方法で手すきした紙のことをいいます。 そもそも「紙」とは、植物の繊維からできていて、厚みややわらかさ、手ざわりなど、さまざまな種類があります。 身の回りにも、メモやノートといった記録する紙、本や新聞紙など読む紙、牛乳パックや紙袋など包む紙、ティッシュなどの拭き取る紙がありますね。
「和紙」は日本で1000年以上も昔からずっと、手作業で作られていたもので、日本古来の植物が使われてきました。 しかし、明治時代になって機械で作る「洋紙」が西洋から入ってきてからは、「洋紙」の方が日常的に使われるようになりました。
この本では、「和紙」と「洋紙」の特徴、書きごこち、原料、作り方をそれぞれ比べて紹介しています。 そして、「和紙」の原料となる植物のことや手間のかかる作り方が、写真と共に解説されています。
「東日本の和紙」「西日本の和紙」に続く、シリーズ3作目の本作。「和紙」そのものの理解を深め、なかなか目にすることのない原料や道具も知ることができて、実際に手に触れてみたくなる。小学校での調べもの学習にオススメの写真絵本です。
(絵本ナビ編集部)
和紙とはどんな紙なのか、洋紙と比べながら解説。質感・見た目・書き味・原料などの特徴が大きな写真でわかります。原料の栽培・加工から、和紙工房の紙すきの様子や道具まで、実際に産地で取材した写真をもとにくわしく紹介。
この本を読ませて頂いて、とても感動しました。これは和紙の魅力をしっかり伝えてくれます。私は和紙の親善大使をしている若い女性と仲良くさせて頂いています。またユネスコによる和紙の紹介ビデオを観たこともありますが、この本はひじょうにわかりやすく、和紙について書かれていると思いました。私はこの本をきっかけにまた岐阜県の美濃和紙、高知県の土佐和紙、福井県の越前和紙などについて思いを巡らしたいと思いました。素晴らしい本だと思います。 (水口栄一さん 60代・その他の方 )
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