「ちいさいひなた さんかくのひなた」ひなたとは日光が当たっている場所。光の差し込み具合で、ちいさなひなたができることってありますよね。そんな「ちいさいひなた」を追いかけて、ねこや女の子がまどろんでいます。
ひなただと思って当たっていたら、しばらくすると、その場所が移動している。「ちいさいひなた」をつかまえようと手を重ねると、「あれ? つかまらない」。こんな経験は誰もがあるのではないでしょうか?そんな日常のふとした瞬間を切り取って、優しくユーモラスに語ります。
作者の山田美津子さんは、イラストレーターとして活躍する傍ら、『かぜかぜかぜ』(こぐま社)や『ぼくんちのおふろ』(理論社)などの絵本や、育児エッセイまんが『お母さん、だいじょうぶ?』(大和書房)などの作品を手がける作家さん。山田さんの目線で切り取られた日常を綴ったイラストはSNSでも人気。クスッと笑ってえて、うんわかるわかる!と共感できるエピソードが満載です。
ちいさい子どもから大人まで、読むと心をほぐしてくれる作品です。親子でひなたに寝転ぶラストシーンは幸せいっぱい。みなさんもいろんな場所で「ちいさいひなた」を探して、ひなたぼっこしてくださいね。
(出合聡美 絵本ナビライター)
ちいさい ひなた つかまえた。 あれ? つかまらない。 ひなた ひなた どこいった――。 光の差し込み具合で、時間の流れとともに現れては消える、小さな「ひなた」。さんかくになったり、猫の背中に乗っかったり……。ひなたの移ろいを子どもらしい視点でとらえた愛らしい絵本です。
幼児向けで単純な話だし、決して難しくはないのですが、かがくの芽が詰まった作品だと思います。
ひなたを探す遊びをしたり、なんでだろう、ふしぎだなという気持ちを育てたり、そしてそれを試してみる、までできる絵本だと思います。 (じゃすさん 30代・ママ 女の子5歳)
|