みんなが持っている名前。 名前って、生まれた時に自分で自由につける訳にはいかないんですよね、当たり前ですが。 だからこそ「あんな名前がよかったのに」「この名前は恥ずかしい」「すごくお気に入り!」・・・なんて、それぞれが、色々な事を思ったり考えたりしたエピソードを持っているのではないでしょうか。 でも、違う言い方をすれば、名前というのは誰かが一生懸命考えて付けてくれた“贈り物”のようでもあります。 この絵本の主人公、しげちゃんは、男の子の名前みたいな自分の名前を嫌ってみたり、違う名前を考えてみたり、でもお母さんに言ってみてから泣いてしまったり。そして、お母さんに“滋”という名前に込められた願い、思いを教えてもらい、自分の名前が大好きになるのです。ご存知のとおり、現在では女優“室井滋”として大活躍されています。きっと、このやりとりは、室井さんにとっても宝物のようなエピソードなのではないでしょうか。
長谷川義史さんが描く絵本の中のしげちゃん。勝気で、独創的で、ちょっぴり繊細で・・・でも前向き。 今の室井滋さんの魅力のルーツがそのまま閉じ込められているようで、とても愛着がわいてしまう一冊です。 そしてやっぱり室井さんは“滋”という名前だからこそ、輝いているのでは?なんて思わせてしまうから、 名前って不思議です。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
「ねぇ、お母さん、わたし、じぶんの 名前、キライ! もっと かわいい 名前に かえてよ」
親の愛情が心に響く絵本です。
しげちゃんは自分の名前が嫌いだったが、子どもの幸せを願って親が名前をつけることを知り、好きになる。室井滋の名前にまつわるユーモラスなエピソードを長谷川義史が人情味豊かにおおらかに描き、読者の共感を呼ぶ絵本。
誰でも子どもの頃,自分の名前がもっと別の名前だったらよかったのに…と,思ったことがあるのではないでしょうか。私も,友達に名前を変に言われ,泣いて母に訴えたことがあります。
「しげる」という名前の女の子。男の子と間違えられたり,いじめられたり,からかわれたり…。でも,名前に込められた思いを知り,その名前で呼ばれ続けることで愛着を持つようになるのですね。名前を大切にすることはその人を大切にすることです。
2年生で自分の名前の謂れを学習したころに読んであげたい本です。 (kimiegangiさん 50代・その他の方 )
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