並んだ2つの絵は、とてもよく似ていますが、よく見るとどちらかがとても変。 どっちがへん?どこがへん?どうしてへん? 2つの絵を見たとたん、子どもたちの頭脳は動き出し、感性が解き放たれます。 どっちがへんかって、それは見ればわかるんですが、そのへんな加減がなんとも楽しいのです。 メディアアーティストである岩井俊雄さんが生み出す「へんな世界」が、子どもたちの創造性を引き出すことでしょう。 「へん」なものを考え出すことから、世の中をよくするイノベーションが生まれる。そんなメッセージを感じます。
「いわいさんちのどっちが?絵本シリーズ」の新作。これまでの3冊、『どっちがへん?』『どっちがどっち?』『どっちがピンチ?』は、開いたページの左右に2つの絵が並んだシンプルな作りでしたが、本作は全編通じたストーリーがあり、オールカラーで細かく描き込まれた絵、大きな判型と、読み聞かせても自分で読んでも楽しい本格絵本となっています。
絵を描くのが好きな双子の兄弟、どっちくんとへんくん。 でもどちらかの絵は、何だかへんなのです。 個性的な家族も登場して、なんだかへんな物語のはじまりです。 さあ、あなたも「へん」の世界へ足を踏み入れてみましょう!
(金柿秀幸 絵本ナビ事務局長)
岩井俊雄の新作絵本!見て・探して・考える 『100かいだてのいえ』で絵本作家として大きな注目を集めるいわいさんの原点というべき『どっちがへん?』を新作絵本としてヴァージョンアップ! 判型が大きく、オールカラーに、さらにモチーフも増量。「どっちがへん?どこがへん?どうしてへん?」「ここ!ここ!」、似ているけどどこかが違うふたつの絵を前に、子どもたちが楽しく話しだす一冊!
【作者のことば】 子どもの頃から「へん」なものを考えるのが大好きでした。 幼い頃に描いていたのは、足のはえたサカナの絵です。足の数も、2本だったり3本だったり、デタラメなサカナをたくさん描いていました。親はそんな息子の絵を見て眉をひそめていたと思うのです。でも、本人は面白がって、姉たちに「みてみて!このサカナへんだよ!」と見せびらかしていたに違いありません。
「へん」なものを考えだすことは、世の中にない新しいものをつくることでもあります。 誰も見たことのないものを生み出して、他人に喜んでもらいたい――常々そう考えている僕の創作の原点は、まさにこの足のあるサカナの落書きにあるような気がしています。
この絵本は、そんな自分の幼い頃を思い出しながら、一生懸命いろいろな「へん」なものを考えて描きました。「へん」なものを作り出すことにおいては、誰よりも天才の子どもたちと勝負!です。
【編集担当者より】 メディアアーティストとして国際的に活躍する岩井さんがその対極ともいえる“アナログ”な絵本づくりをスタートさせたのはご自身の子育てがきっかけでした。絵本作家としてのデビュー作は弊社より2006年に刊行した、『どっちがへん?』。ちょっとしたお出かけの際にパッと取り出して遊べるこの小型絵本は、親子のコミュニケーションツールとしてロングセラーとなっています。 岩井さんにとって「原点」ともいえるその『どっちがへん?』をこのたびヴァージョンアップ! まったく違った世界観をもつ、新しい絵本が生まれました。
100かいだてシリーズの作者いわいさんの絵本です。
表紙を見るだけでもこどもも「あ!100かいだての本みたい。」と気付く子もいるくらい、テイストが100階建てとよく似ています。
子どもたちが大好きな間違い探しのような絵本なのですが、低年齢の子どもも楽しめます。
間違いではなく、なんとなく変?というところに気付くという視点が面白いです。
どのページも明らかに「変だ〜!」と突っ込みたくなるようなイラストが広がっていて、子どもも大人も笑いながら何度見ても楽しめます。 (Pocketさん 40代・ママ 女の子21歳、男の子17歳)
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