ある日曜日のあさ、まちの人々は朝のあいさつもそこそこに、遅れては大変と動物園にかけつける。一体なにが始まるの? それにはこんな訳がある。ある日、動物園の園長さんが提案します。「どうかね、動物達でオーケストラをつくってみては。」 娘さんも賛成し、早速動物達はそれぞれの楽器の練習を始めます。でも、さるのさらんくんのトランペットはどうしてもうまくなりません。それを見て娘さんは・・・。どんな展開が待っているのでしょう。 福音館書店の月刊誌「母の友」11月号の長さん特集での松居直さんのお話によると、この「がんばれさるのさらんくん」のお話の原稿を持って堀内誠一さんのところへ絵を依頼に行ったところ、内容を読んで「これは彼に・・・」と紹介したのが当時漫画家だった長さんだったそうです。 そんな訳でこの作品は記念すべき長さんの絵本デビュー作。ぱっと見たところ長さんの絵の面影が無いような気もしますが、一匹一匹の動物達のユニークな愛らしい姿が一筋縄ではいかない長さんらしくて、画面隅々まで見ていても飽きません。懐かしい色合いや雰囲気を持ちながらも(なにしろ1958年作!)とっても斬新な画面構成。肩肘張らない静かな気合が伝わってきます。 ファンなら絶対持っておきたい一冊です。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
動物園のオーケストラでトランペットを吹くことになった、さるのさらんくん。一生懸命練習しますが、ある日、動物園が火事になり……。1958年に刊行された、長新太の絵本デビュー作が待望の復刊です。
トランペットをなかなかふけないけど吹ける様になった猿のさらんくん。悪くないと思います。でも、文章が結構長い割には、結構説明が飛び飛びな気がします。娘さんがどこの誰?とか(動物園長の娘??)、急に火事になったけど火事だという説明なしに火が燃えているというシーンに入っていたり。
表紙と裏表紙は動物の名前あてとかで遊べて良いと思います。娘は「猿はどこかな、、、、あ、後ろ!ここだ!」と発見して遊んでいました。 (えみりん12さん 30代・ママ 女の子3歳)
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