まちの小さなドーナツ屋さん。 目立たない店だけど、一度食べた人は必ずまた買いにくるほど美味しいんだって。 おさとうドーナツ、チョコドーナツ、クリームドーナツ、ごまドーナツ、 キャラメル ナッツにストロベリー。 おじいさんも、おにいさんもおねえさんも、子どもたちも、みんなドーナツが大好きです。 そんなある日、ドーナツ屋のおじさんが大きな怪我をしてお店は臨時休業に。 がっかりしたのはお客さん。…だけじゃなくて店のドーナツたちも。 「ドーナツはできたてが一番おいしいのに」「ようし、それならこっちから売りにいこう」
ドーナツ自らが出向いて売り込みを始めるという、驚きの展開に! まちの至るところに美味しそうなドーナツがコロコロ登場します。
ドーナツが どうして まるいのかって? そりゃあ じょうずにころがるためさ ドーナツに どうして あなが あいてるかって? そりゃあ むこうが よく みえるようにさ
さぁ、その結果はどうなったのでしょう?それは読んでからのお楽しみ。 見ているだけでつまみ食いしたくなっちゃう(笑)、可愛らしくて美味しそうなドーナツたち。 そんなドーナツを取り巻く笑顔いっぱいの人たち。きれいなお花に囲まれた素敵なお店。 きっと親子で夢中になっちゃうはず。 最初から最後まで、ポップでハッピーでワクワクさせてくれる絵を描かれているのは山田詩子さん。 人気の紅茶店の代表もされている山田さんにとって、美味しいお店に訪れる幸せは誰よりも知っているのかもしれませんね。 ああ、私もまちでばったりドーナツたちに出くわしてみたいな。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
ドーナツたちがお店を抜け出し、自分たちで売りこみにでかけた。学校、電車、遊園地で、転がったり何かに化けたり、絵探しも楽しい。
最初はほのぼのとした雰囲気で始まるのですが、中盤からはドーナツがワラワラと集団で大移動を始めてビックリ!
花壇やメガネ屋さんにドーナツが並んでいるという破茶滅茶なシチュエーションなのに、それを見た人が、笑顔で目に当ててみたり、撫でてみたりと受け入れちゃってるのが笑えます。
恐らく泥とホコリまみれになっているであろうドーナツ達。すっかり大人になってしまった私は正直食べたくありませんが、読み終えると何だかドーナツが食べたい気分になります。 (miki222さん 30代・ママ 男の子5歳、女の子3歳)
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