カッター1本で切り抜くという紙の貼り絵で、びっくりするほどおいしそうに食べ物を表現してしまう「山岡ひかる 食べ物絵本」シリーズ。『いろいろごはん』『いろいろたまご』『いろいろじゃがいも』と続き、その表現力と可愛さにすっかり信頼をしてしまっている私なので、新作登場は「新メニュー登場」にしか聞こえません(笑)。次は何を食べさせてくれるのでしょう。
何やら表紙はとっても「和風」。 そこにころころ登場するのは可愛いだんごたちです。今回はだんごが主役なんですね! 「ぷにぷに だんご もっちり だんご このこは だれかな いろいろ だんご」 三色だんご、あんこやきなこのだんごたちが確実に食欲を刺激してくる中で、ダントツに目を奪われるのが、 「たらーり とろろん」 みたらしだんご。少し焼き目をつけておめかししただんごたちが、透明感たっぷりのたれにたっぷりと浸かります。 ごくり。 何が面白いのか、どんなところが注目か、なんて一切説明がいらないのが「おいしい絵本」のいいところ。 とにかく気がつけば、子どもも大人も夢中になっているはずです。 他にもおしゃれなさくらもちや、団体競演のつきみだんごも見逃せません。 もちろん、いつものようにリズミカルな言葉たちが気持ちをどんどん盛り上げてくれますよ。
さあ『いろいろだんご』、この絵本も親子のおいしく幸せな時間のメニューに加えておいてくださいね。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
ころころかわいいいだんごが、串にささって三色だんご、たれに飛び込み、みたらしだんご、最後はみんなで……? やわらかくリズミカルな言葉にのせて、次々とおいしいだんごが現れます。ページをめくりながら、次はどんなだんごかな、とあてっこしながら楽しむことができます。親子のコミュニケーションのひとつとして、おいしく幸せな時間をお届けする絵本です。
『いろいろごはん』『いろいろたまご』『いろいろいちご』など「いろいろシリーズ」で食べることが大好きな親子の心をがっちりつかんできた、山岡ひかるさんの最新刊です。本書の魅力は、なんといっても作者、山岡ひかるさんの作りあげる「はり絵」。だんごのつややかな白さ、とろーりとろとろのみたらし、つぶつぶのあずき……思わず食べたくなる絵は、カッター1本で切り抜くという、気の遠くなるような作業によって生み出されます。どうぞじっくりご覧ください。
こういう優しいタッチの絵(貼り絵)には、すごく好きな人と、そうでもない人とに分かれるかもしれないけど、私は好きだなぁ。
迫力こそないけど、落ち着きがあって。
シンプルですが、おだんごたちも、美味しいそう。
絵本に出てくるお団子を、実際に子どもたちと一緒に作って食べれたらいいなと思います。 (ピンピンさん 50代・その他の方 )
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