★第23回 けんぶち絵本の里大賞びばからす賞受賞★ 北出精肉店は、牛の肥育から屠畜・精肉までを代々営んできた家族経営の精肉店。7代にわたって続けてきた屠畜・解体は2011年秋に幕を閉じた。生きものは、どのように食べものに変わるのか。手とナイフと牛とが一体になるその瞬間、肉、内臓、骨、皮、血、それぞれが、それぞれに生かされ、生きものであった名前が、食べものの名前へと変わる。 こうして、おいしい肉やモツが生まれ、皮は太鼓となって生まれ変わる。いのちをいただいて、いのちを生かす。それが北出さんたち家族の仕事だ。
まさに、この一家は「牛職人」だと思います。
代々稼業として行ってきたからとはいえ、家族だけで牛の屠畜から細かい部位までの解体見事な職人技でした。
絵本は白黒の写真で、1つ1つの作業を見せてくれる作りになっています。なので、カラーで見たらたぶんかなり生々しいショットもとても冷静にその職人技だけが見えてくる感じがしました。
「牛の皮」で太鼓をつくるというのは聞いたことはありましたが、こんな風に作っているんだと、初めて知りました。
最後にこの絵本を作成した著者と「北出精肉店」のご主人(昭さん)と若ご主人(新司さん)の対談のページがあります。
絵本だけでなく、詳しく知りたい人はこちらもぜひじっくり読んでみてください。
小学校の高学年以上のお子さんたちなら、読み聞かせにもお薦めですが、“白黒の写真”を使っている絵本ので、あまり人数がいるところや広すぎる場所での読み聞かせだと、光の加減で遠目が利かないかもしれませんので、
読み聞かせに使うときは、会場や人数に無理がないところで使ってみてください。
読めば読むほど味わいが増す作品だと思います。 (てんぐざるさん 40代・ママ 女の子18歳、女の子13歳)
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