おばけのお見合いという発想が、なんともユニークで面白いなと思いました。
お婿さん側の要望に応えて、バッチリ理想どおりの嫁に化けた娘さん。
人間の世界では結婚する時に己を偽ったりしたら大問題でしょうが、化かすのが仕事のおばけの世界では当たり前のことなんでしょうね(笑)
最初はお嫁さんの化けの皮がはがれないか心配でしたが、お話を読み進めていくうちに――あれれ?ひょっとして、お婿さんも化けてる?
もしかしたらどこかでお嫁さん側の好みを聞いていて、そのとおりに化けたのかな?なんて想像して、にんまりしてしまいました。
化けて化かされて、おばけ話らしく最後まで白黒つけずに「???」という気分を残した終わり方でした。
こういうのを『化かされた』っていうのかも?
これからの季節にぴったりのお話です。