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えんどうまめばあさんとそらまめじいさんの いそがしい毎日」 パパの声

えんどうまめばあさんとそらまめじいさんの いそがしい毎日 原案・文:松岡 享子
文・絵:降矢 なな
出版社:福音館書店
税込価格:\1,320
発行日:2022年04月08日
ISBN:9784834086584
評価スコア 4.6
評価ランキング 4,369
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  • 「まめまめしい」という言葉があります。
     児童文学者で今年(2022年)の1月に亡くなった松岡享子さんが原案を書いたこの絵本の中にも、えんどうまめばあさんとそらまめじいさんの二人が働きもので「まいにちあさからばんまで、くるくるとまめまめしくはたらいていましいた」と文章に使われています。
     たぶん、その「まめまめしく」から、主人公の働きものの夫婦が「豆」の名前で呼ばれているのだと思います。
     ただ、「まめまめしい」という言葉を漢字で書くと、「豆豆しい」とは出てきません。
     「広辞苑」によると、「忠実忠実しい」と書くようです。
     そして、その意味は「非常に誠実である」や「よく勤め働くさま」と出てきます。
     この絵本のおじいさんとおばあさんは、とても働きものですから、やっぱり「まめまめしい」二人なのです。

     ところが、この二人には一つだけ困ったことがありました。
     それは、何かをしていても他にやりたいことが見つかると、ついそちらの方に手をつけてしまうことでした。
     豆のツルが伸びてきたので支柱を立てないとと思いついて、畑に行くと草だらけ。
     なので、まず草とりをして、その次はその草をうさぎにあげようとうさぎ小屋に向かいます。
     あれれ、豆の支柱はどうしたのかな。
     こんな風に二人の生活はどんどん広がっていきます。
     豆の支柱を立てることを思い出したのは、夜中になってから。
     これでは「まめまめしく」にもなります。

     この絵本のはじめに、松岡享子さんのこんな言葉が載っています。
     ―「暮らす」ということが大事。いそがしく、たのしくね。
     松岡さんもきっとそんな風に暮らしていたのでしょうね。

    投稿日:2022/06/05

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