めでたし、めでたしのない、
いつ終わるともしれないメリーゴーランドに乗ってしまったらしい。
このえほん、想像の快楽迷宮のようだ。
始まりの、壊れた目覚まし時計がそれを教えてくれている。
「誰にだって、オオカミの気分になる日ぐらいあるさ」
そう思ってかるくページをくるあなた、
兄弟姉妹でケンカしてしまって、気まずく思っているみんな。
わたしたちって、互いのこと、どこまでわかりあっているんだろう。
このえほんの最後、それを思わずにはいられなくなるから。
かなしい気持ちにならないところ、そこはどこだろう?
「おそとであそぼう」と、またメリーゴーランドに乗る…。
壊れた時計の中の、えほんの世界だから、ふしぎを感じる。
バージニア・ウゥルフのくだりは、どうしても必要だったのだろうか?
残念に、思う。
えほん制作者には、感謝。