この本を選んだのは、「小さな魔女リトラ」や「ねぼすけスーザのおかいもの」をかいた広野さんの作品だったからです。
広野さんの作品は、絵の色彩があざやかで、細かいところまでていねいに描かれています。人々の笑顔がすてき。それから、話の展開も読み手の心をひきつけるものが多いと思います。
この本では、自転車にアニミズムが。ちゃんと心をもっていて、やんちゃな男の子のような性格に、かわいいなと愛着を感じました。ダックスと名づけられた自転車くん、買ってくれたおじいさんやまわりの人々や環境によって、心に変化がみられます。愛情を受けたときにうまれる優しさや強さをダックスがみにつけ、人間と同じように心を成長させていく姿が、読んでいてたのもしかったです。
おじいさんのお仕事が、またいいんですよね。ものを大事にしようというメッセージをこの本から受け取った気がしました。