絵が、カンタン・グレバンだったので読んでみました。
カンタン・グレバンと言えば、「ウルフさんのやさい畑」「カプチーヌ」等でお気に入りの作家の1人です。
1977年、ベルギー・ブリュッセルレ生まれという若い絵本作家ですが、どの作品も高い水準です。
作は、ローレンス・ブルギニョン。
「だいじょうぶだよ ゾウさん」で知られています。
主人公のオルガは牛。
「モゥ〜!もう〜くさなんて、たべたくな〜い!」と言って旅に出かけるシーンから始まります。
お供は、ハエ。
最初に汽車に乗って、クマと出会います。
ロシア辺りでしょうか?
オルガは、モミの木の枝を食べようとするのですが、トゲがあって食べれません。
次は、中国でパンダと出会います。
当然、オルガは竹を食するのですが、味がしないようです。
チリ辺りでラマ、ブラジル辺りでインコ、アフリカに渡ってダチョウとラクダと色んな出会いを経験し、ヨットに乗っていると、あたり一面が緑の牧草地に辿り付きます。
そこは、出発点。
まさに、隣の芝生は青いを地でいったような話です。
話の展開も面白いのですが、そこに、カンタン・グレバンが挿絵をすると、絵本としての完成度が格段に向上します。
文章にない楽しさを、絵から思う存分味わうことができるはずです。
文章が一寸長めなので、読み聞かせよりも、自分で読むという類に近い絵本と言えるかも知れません。
それにしても、この絵本の書評の投稿がないのが不思議です。
多くに人に知って欲しい作品でオススメです。