1作目の「かあさんのいす」と同じように、赤いバラ模様の地に、
描かれた表紙。とても明るい色を使ってあるのに、どこか寂しさが
漂います。中を見て、納得。かあさんのいすがからっぽなのです。
何が起きたんだ、と読んでいく内に、あっと言う間に物語の中に引き込まれて
いきました。からっぽのいす、からっぽの瓶。お母さんのために、わたしの為に、
お金を貯めてきて、今度はおばあちゃんの為に、瓶を満たす番です。
考えついて、練習を重ね、わたしたちが結成したオーク・ストリート・バンド。
音楽は人を元気にさせてくれますよね。ついつい体が動き出し、踊り出したく
なるような、そんな演奏をした4人に拍手!きっとおばあちゃんも良くなる、
そんな温かい気持ちが残りました。
3部作、どれも素敵なお話でしたが、順に読んでもらったら、
より瓶の重要性や、何故バンドなのかがわかって楽しめると思います。